思い出の共同制作の動画ファイルがＭａｃのＨＤＤから消えてしまった

学生生活最後の思い出作りとして大学４年生の春、友人とクレイアニメ動画を作ってみることにしました。

6・3・3・4と16年間の学生生活もあと残すところ1年を切ってしまっているので何か強く思い出に残るものを残したかったんです。

一緒にやろうと話しを持ちかけた友達とは幼稚舎から同じなので19年間ずっと一緒に過ごした親友なのですが、さすがに会社までは一緒というわけにもいかず来春からは別々になってしまうので残った時間をともに過ごす記念みたいなものにもなるんじゃないかという気持ちもあっての制作でした。

お互いがひとつずつメインのキャラクターをデザインして粘土で作り動かしていく。

毎日が地道な作業の連続ですが、二人でやれば何でも楽しかったのです。

撮る写真も膨大ですし、作る物の数もとてもすごい量だったのですが相談したりときに意見を戦わせたりしながらの作業は今までの19年間でできた友情を確認する作業のようでした。

作業をするのはたいてい私の部屋で、私は部屋に置かれた作業途中の小物たちを見ることだけでもうれしさと寂しさの狭間にいることが多かったかもしれません。

たくさんの写真を撮って、たくさん失敗を重ねて私たちなりの力作が出来上がりました。

もちろん私たちは二人とも大満足で完成したときには友人をたくさん部屋に呼んでお披露目会もしたほどです。

親友と作った作品を仲間と少しお酒を飲みながらみて感想を聞くのもまた楽しくて、学生でないと味わえない喜びのひとつなのかなとも思ったりしました。

それから私と彼女はほんの少しの間クレイアニメにはまって作品を2つ3つ作ったのですが、お互いが就職してだんだんと二人での作業時間を長く作るのが難しくなってきたところで作品を作ることは終えてしまいました。

その動画の数々は私のMacのHDDの中に置き去りになってしまっていたのです。

それから１年半が経ったころ、彼女から結婚して海外へ行くことが決まったとの報告を受けました。

今の時代距離はそんなに関係ないのかもしれないけれど、あまりにも近くに居てくれすぎたので、うれしさと同時に驚きと寂しさがあふれてきました。

そんな彼女に特別なものを何かプレゼントできないだろうかと数日間考えていたときにあのクレイアニメの存在を思い出しました。

それを編集した私にしかできない特別な動画をプレゼントしようと思い立ったのです。

膳は急げと仕事が終わってから急いで自宅に帰ってMacのHDD中の動画ファイルを探しました。

するとなぜかどこにも見当たらないのです、動画ファイルはたくさんあるわけではなかったのですが、すべてが消えてしまっていたのです。

何もしていないのにHDDからファイルが消えるなんてと驚いたのですが、なにより思い出のあのクレイアニメが無くなってしまったことがショックでした。

どうにかする方法は無いだろうかといろいろ検索してみると、HDDから消えてしまった動画ファイルを復元することができるソフトがあるということを知ったのです。

Wondershareのデータリカバリーを急いでDLしてみることにしました。

作業手順がとても詳しく書いてあったので私にも簡単に作業することができました。