村上春樹と映像の世界
2015年のノーベル賞ですが日本からは大村智氏(北里大学特別栄誉教授)が生理学・医学賞、梶田隆章氏(東京大学宇宙線研究所所長)が物理学賞を獲得していますね。残念ながら村上春樹氏の文学賞の受賞はありませんでしたが、世界的な文学者であることには間違いなく、常に私たち日本人だけでなく、翻訳本の数からみても分かるように世界に対しても話題作を放ち続けてくれています。
村上春樹氏の作風というと現実・非現実のシンクロニシティ、偶然の一致、すっと魂を他の世界へ届けてくれるような感覚といった不思議な体験が組み込まれていて、それが不自然でなくとてもナチュラルで、自分でも気がつかない内にその世界に溶け込んで住人のようになっていたりするのです。ナチュラルな文体はさすが村上春樹で、どんな長編小説でもすらっと読めてしまっているのです。読者は気がつかない内に彼の作品の虜になっているんです。そんな彼の作品は毎回発売と共に大きな売れ行きを見せ、メディアに取り上げられることも日常茶飯事で、映像化されているものも複数あります。見たことのある作品はあるでしょうか。本日はそんな作品を数本ご紹介したいと思います。
ノルウェイの森
主人公の「僕」と直子の間には共通の友人がいる、いや「いた」のだった。そんな彼を通して自分というものを見つめなおす。悲しいかな人間は哀しみを学び、哀しみをヒールすることが出来ないようだ。毎回哀しみのタイプが異なり、いつも学びなおさないといけないようだ。学ぶことが多い。
※映画情報:
トラン・アン・ユン(脚本・監督)
松山ケンイチ、菊地凛子、水原希子(主演)
2010年12月11日に公開
風の歌を聴け
1979年に群像新人文学賞を受賞して文芸誌『群像』に発表し、同じ年に芥川賞上半期の候補に挙がっていた作品。大変興味深いテーマがある。人間は時折嘘をつくのだが、それは果たして悪いことばかりだろうか。反語的に、いつも真実ばかり述べていたら、その真実の価値など無くなってしまうと言うのだ。
※映画情報:
大森一樹(監督)
小林薫、真行寺君枝(主演)
1981年12月19日に公開
トニー滝谷
トニー滝谷というのは本名だが、両親は日本人だった。彼の父はジャズ奏者。孤独を感じながら大人になったトニーは、イラストレーターとして才能を発揮して成功を収める。間もなくして洋服をうまく着こなす美しい娘と結婚するけれど、彼女は度を越した衣服に対する執着があり、それが死の原因となってしまう。トニーは亡き妻が残してくれた衣服を着てくれる女性を雇おうとしていたけれど、それらは妻の影に過ぎないことに気づいてすべて売り払うのだった。いつしか彼は本当に孤独であることを知る。s
※映画情報:
市川準(監督)
イッセー尾形、宮沢りえ(主演)
2005年1月29日に公開
神の子どもたちはみな踊る
村上春樹の短編小説をロバート・ログバルがアメリカで映画化した、彼の作品の初めての逆輸入ものとなった。難解な春樹ワールドを詳細に紡ぐと言う作業が見事に関せされた素晴らしい作品となっている。
神谷町にある出版社に勤めている善也25歳は、阿佐ヶ谷の賃貸マンションである事情から一人暮らしをせず母親と暮らしている。ある日家に帰る途中、霞ヶ関駅で耳たぶの欠けた男を目撃して追いかけてみる。大学時代にその踊り方から「かえるくん」というあだ名を恋人に付けられた善也は、到着した野球場で一人で踊り始めた。誰かに見られている気配があったが、善也は神の子どもたちはみな踊るのだと開き直る。
※映画情報:
ロバート・ログヴァル(監督)
ジェイソン・リュウ(主演)
2010年10月30日に公開
パン屋襲撃
「僕」と相棒は腹を減らせていたので包丁を持って親父は頭のはげた五十すぎの共産党員であるパン屋に出張る。唯一の客であるオバサンはなかなか品定めに時間が時間がかかっている。親父はラジオ・カセットから流れるワグナーにうっとりしている。
「僕」は腹がへっていることを主人にうち明けた。主人は「君たちは好きにパンを食べていい。そのかわりワシは君たちを呪ってやる。」と言ったのに、相棒はやっちまおうというが、「僕」はある提案をする。
※映画情報:
山川直人(監督)
趙方豪、諏訪太朗、室井滋(主演)
1982年に公開
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