このレビューはconeco.netの体験レビューです。
この場をお借りして、関係者のみなさまに感謝を申し上げます。
さて、僕の公約は「フリーリカバリーソフトと比較して、何が優れているのか確認したいと思います」。ということで、比較に用いたフリーソフトの紹介です。一つは「Recuva」というソフトで、こちらは二つの質問(復元したいファイルの種類→それがあったと思われる場所)に答えてくれば、
この場をお借りして、関係者のみなさまに感謝を申し上げます。
さて、僕の公約は「フリーリカバリーソフトと比較して、何が優れているのか確認したいと思います」。ということで、比較に用いたフリーソフトの紹介です。一つは「Recuva」というソフトで、こちらは二つの質問(復元したいファイルの種類→それがあったと思われる場所)に答えてくれば、
補を出してくれます。もう一つは「DataRecovery」というソフトで、こちらは指定した場所をひたすら検索していきます。どちらも日本語対応で、比較的ユーザー数が多いソフトだと思います。
比較ということで、まず、とにもかくにも単純な操作性についてですが、このデータリカバリーは、上に挙げた二つのフリーソフト両方と同じように操作可能です。どういうことかといいますと、起動後表示されるホーム画面に、五つの選択肢がありまして、「ウィザード」を押せば「Recuva」のように二つの質問に答える形式に、「失われたファイルの復元」を押せば、「DataRecovery」のように捜査したい場所を指定すればそこをひたすら検索してくれます。
検索そのものに大しては特に述べることはないですが、検索で見つかったデータはリストとして表示されますが、拡張子ごとに分類されますし、データ名の横に色の玉を付けて、そのデータの復元成功率が示されるのはわかりやすくて良いですね。また、画像データなど、一部データのプレビューが出来るのも良いと思います。
だけど、僕が特に凄いと感じたのは、ソフトを終了しようとしたときにあらわれた「スキャン結果を保存しますか」です。スキャン作業は時間がかかりますし、スキャン結果を確認して、実際に復元するとなるとさらに時間がかかる場合もあると思われますので、非常に有用な機能だと思います。ちなみに、よく見ると、リスト画面の左下に「保存」のボタンがありました……。なお、拡張子は.resです。また、最初に紹介した「五つの選択肢」の中に、復元の再開があり.resをインポート(読み込み)して検索を再開できます。
さて、「五つの選択肢」ですが、すでに紹介した「ウィザード」「失われたファイルの復元」「復元の再開」以外にあるのが、「パーティションの復元」と「RAWファイルの復元」です。この二つがフリーソフトでは珍しい特徴です。
まず「パーティションの復元」ですが、パーティション、つまり仕切りとは何かというと、“Cドライブ”や“Dドライブ”と言ったHDDやSSDに設けられた理論的な仕切りです。なにかしらの理由で、この理論的な仕切りがなにかしらの理由で壊れた場合、あるいは新たな仕切りを設定した場合、当然、なかのデータも消去されてしまいます。それらのデータの復元は、フリーソフトでは不可能ですが、このソフトのこの機能を使えば、過去のパーテンションを丸ごと復元可能です。かなり時間がかかるのは言わずもがなですが(HDDの150GB相当のパーティション一つ復元するのに11時間かかりました)。この機能は先に挙げた二つのフリーソフトには実装されてません。
もう一つの「RAWファイルの復元」ですが、RAWというのは生、という意味です。かつてRAWファイルは未フォーマット、という呼び方をされていました。僕も技術屋じゃないので詳細はよくわかりませんけど、まぁ、イメージとしてはグチャグチャの場所ということです。普通のファイルの復元で見つからなかったデータが、この中から見つかるかもしれませんので、かなり時間がかかりますが(数倍かかります)、試す価値ありです。ただし注意しておくべきなのは、データの名前はもともとの名前ではなく、アルファベットと数字を組み合わせた名前だということです。一応、拡張子は元のデータから引き継がれますし、一部データのプレビューも可能なので画像データなどはなんとか探せるかも、しれません(ノイズ、関係のない過去に消したデータもアホほどひっかかかるので、かなりやっかいですが)。「DataRecovery」には実装されていますが、「Recuva」には実装されていません。
(総評)
まず基本の「ファイル復元」の操作性に関して言うと、鉄板フリーソフト二本に似た操作性が可能で、さらにそれをグラフィカルに進化させており、しかもスキャン結果の保存と一歩進んでいるのはさすが製品版です。
ただ、それ以上に、評価されるべきなのは、ただの復元だけでなく「パーティションの復元」や「RAWファイルの復元」とフリーソフトに実装されていない複雑な復元作業も可能な点です。(多用しなきゃいけないのもどうかと思いますが)誤って消したデータを取り戻したい、と考えている人は、一度試してみるのも良いと思います。
ついで初めてレビュー動画を作ってみました。突っ込みどころもありますが、もしよければご確認ください。
≪5/22・追記≫
使用開始から一か月経ったので追記させていただきます。
やはり、検索結果の保存は大きいですね。容量が大きくて長い間使っているようなHDDは、一回のスキャンで30分かかるなんてザラですし、そういうHDDに限って、いっぱい要らないデータも引っかかって、欲しいデータを見付けだすのに時間がかかります。こういうときの、「また後で探そう」が楽になりました。
ただし、当たり前ですが、検索結果の保存を実行した後に消したデータについては、保存された検索結果に含まれていないので注意です。
ただ、ふと思ったのですが、たしかにこの検索結果の保存やパーティションの復元など、フリーソフトにはない追加機能が優秀なのですが、こういう機能がいらない場面、例えば「あ! いま消去したワード、まだ消しちゃ駄目だったんだ」みたいな、ついさっき消した、名前もわかってる、確実にあると思われるデータを回収したい、という、よく起こりうる場面では、フリーソフトにそれほど勝っているとも言い難いですね(インターフェイス面は一歩先だと思いますが)。だから、多くの機能を盛り込んで、ニッチユーザーにも対応できるようになっているのだと思いますが。
それから、データの検索中に、タスクマネージャーがたまたま開いていたのでパフォーマンスをなんとなしに見ていて気が付きましたが、マルチコア処理には対応していなさそうですね。というのも、AMDのA-3820という4コアのCPUを使っていたのですが、4つ目のコアのグラフばっかりが変動して、時折、3つ目のコアが一瞬だけ高い数値になるものの、後はずっと0%に近いところを這っていました。気になったので改めてOpenHardwareMonitorで調べたところ、4つ目のコアが平均して60~70%だったのに対し、残りは10%を下回り(ときたま、3つめが80%を超えることもある)、4コアの合計としては安定して30%を下回る稼働率と出てきました(ちなみに、このCPUは可変クロックで2、3、4の3つのコアで最高速度の2.8GHzを出していました)。全体としては低かったですが、やはり、1スレッド(この場合、1コア、と読み替えていた大いても構いません)当たりの負荷は大きいですね。
比較ということで、まず、とにもかくにも単純な操作性についてですが、このデータリカバリーは、上に挙げた二つのフリーソフト両方と同じように操作可能です。どういうことかといいますと、起動後表示されるホーム画面に、五つの選択肢がありまして、「ウィザード」を押せば「Recuva」のように二つの質問に答える形式に、「失われたファイルの復元」を押せば、「DataRecovery」のように捜査したい場所を指定すればそこをひたすら検索してくれます。
検索そのものに大しては特に述べることはないですが、検索で見つかったデータはリストとして表示されますが、拡張子ごとに分類されますし、データ名の横に色の玉を付けて、そのデータの復元成功率が示されるのはわかりやすくて良いですね。また、画像データなど、一部データのプレビューが出来るのも良いと思います。
だけど、僕が特に凄いと感じたのは、ソフトを終了しようとしたときにあらわれた「スキャン結果を保存しますか」です。スキャン作業は時間がかかりますし、スキャン結果を確認して、実際に復元するとなるとさらに時間がかかる場合もあると思われますので、非常に有用な機能だと思います。ちなみに、よく見ると、リスト画面の左下に「保存」のボタンがありました……。なお、拡張子は.resです。また、最初に紹介した「五つの選択肢」の中に、復元の再開があり.resをインポート(読み込み)して検索を再開できます。
さて、「五つの選択肢」ですが、すでに紹介した「ウィザード」「失われたファイルの復元」「復元の再開」以外にあるのが、「パーティションの復元」と「RAWファイルの復元」です。この二つがフリーソフトでは珍しい特徴です。
まず「パーティションの復元」ですが、パーティション、つまり仕切りとは何かというと、“Cドライブ”や“Dドライブ”と言ったHDDやSSDに設けられた理論的な仕切りです。なにかしらの理由で、この理論的な仕切りがなにかしらの理由で壊れた場合、あるいは新たな仕切りを設定した場合、当然、なかのデータも消去されてしまいます。それらのデータの復元は、フリーソフトでは不可能ですが、このソフトのこの機能を使えば、過去のパーテンションを丸ごと復元可能です。かなり時間がかかるのは言わずもがなですが(HDDの150GB相当のパーティション一つ復元するのに11時間かかりました)。この機能は先に挙げた二つのフリーソフトには実装されてません。
もう一つの「RAWファイルの復元」ですが、RAWというのは生、という意味です。かつてRAWファイルは未フォーマット、という呼び方をされていました。僕も技術屋じゃないので詳細はよくわかりませんけど、まぁ、イメージとしてはグチャグチャの場所ということです。普通のファイルの復元で見つからなかったデータが、この中から見つかるかもしれませんので、かなり時間がかかりますが(数倍かかります)、試す価値ありです。ただし注意しておくべきなのは、データの名前はもともとの名前ではなく、アルファベットと数字を組み合わせた名前だということです。一応、拡張子は元のデータから引き継がれますし、一部データのプレビューも可能なので画像データなどはなんとか探せるかも、しれません(ノイズ、関係のない過去に消したデータもアホほどひっかかかるので、かなりやっかいですが)。「DataRecovery」には実装されていますが、「Recuva」には実装されていません。
(総評)
まず基本の「ファイル復元」の操作性に関して言うと、鉄板フリーソフト二本に似た操作性が可能で、さらにそれをグラフィカルに進化させており、しかもスキャン結果の保存と一歩進んでいるのはさすが製品版です。
ただ、それ以上に、評価されるべきなのは、ただの復元だけでなく「パーティションの復元」や「RAWファイルの復元」とフリーソフトに実装されていない複雑な復元作業も可能な点です。(多用しなきゃいけないのもどうかと思いますが)誤って消したデータを取り戻したい、と考えている人は、一度試してみるのも良いと思います。
ついで初めてレビュー動画を作ってみました。突っ込みどころもありますが、もしよければご確認ください。
≪5/22・追記≫
使用開始から一か月経ったので追記させていただきます。
やはり、検索結果の保存は大きいですね。容量が大きくて長い間使っているようなHDDは、一回のスキャンで30分かかるなんてザラですし、そういうHDDに限って、いっぱい要らないデータも引っかかって、欲しいデータを見付けだすのに時間がかかります。こういうときの、「また後で探そう」が楽になりました。
ただし、当たり前ですが、検索結果の保存を実行した後に消したデータについては、保存された検索結果に含まれていないので注意です。
ただ、ふと思ったのですが、たしかにこの検索結果の保存やパーティションの復元など、フリーソフトにはない追加機能が優秀なのですが、こういう機能がいらない場面、例えば「あ! いま消去したワード、まだ消しちゃ駄目だったんだ」みたいな、ついさっき消した、名前もわかってる、確実にあると思われるデータを回収したい、という、よく起こりうる場面では、フリーソフトにそれほど勝っているとも言い難いですね(インターフェイス面は一歩先だと思いますが)。だから、多くの機能を盛り込んで、ニッチユーザーにも対応できるようになっているのだと思いますが。
それから、データの検索中に、タスクマネージャーがたまたま開いていたのでパフォーマンスをなんとなしに見ていて気が付きましたが、マルチコア処理には対応していなさそうですね。というのも、AMDのA-3820という4コアのCPUを使っていたのですが、4つ目のコアのグラフばっかりが変動して、時折、3つ目のコアが一瞬だけ高い数値になるものの、後はずっと0%に近いところを這っていました。気になったので改めてOpenHardwareMonitorで調べたところ、4つ目のコアが平均して60~70%だったのに対し、残りは10%を下回り(ときたま、3つめが80%を超えることもある)、4コアの合計としては安定して30%を下回る稼働率と出てきました(ちなみに、このCPUは可変クロックで2、3、4の3つのコアで最高速度の2.8GHzを出していました)。全体としては低かったですが、やはり、1スレッド(この場合、1コア、と読み替えていた大いても構いません)当たりの負荷は大きいですね。
hiroshi
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